決算概要:2023年10-12月期(2023.12期第4四半期)

EPS実績は市場予想を上回った

米国時間2月1日引け後に、イーコマースやメディアサービス、クラウド事業のAWSなどを運営するアマゾン・ドットコム(AMZN US)が2023年10-12月期(2023.12期第4四半期)決算を発表しました。

売上高は市場予想を2.3%上回り、EPSは市場予想を23.4%上回りました。会社の2024年1-3月期売上高見通しは、市場予想を下回りました(前回発表時と同様の傾向)。

米国での配送効率化が順調、生成AIサービスが本格始動

会社は、米国の配送ネットワークの地域化により、プライム会員向けの配送速度は過去最速となり、コストが削減されたとコメントしました。

また、Bedrock(APIを利用して生成系 AI アプリケーションを迅速に構築できるサービス)、Q(AIチャットアシスタント)、Trainium(機械学習アクセラレーター)などの新しい生成AI機能が顧客の共感を呼び、全社的な業績に反映され始めたとコメントし、生成AIサービスの業績寄与が本格化したことを示唆しました。

売上高とEPSの推移

株価は時間外取引で上昇

アマゾン・ドットコムの株価は、前日比2.63%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比6.73%高の170.00ドルで推移しています(NY時間18:40)。

効率化によるサービス向上と利益確保、生成AIの順調な立ち上がりに反応したと考えられます。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益で、EVメーカーのリビアンへの投資損益(実績は0.01ドルの益、前年同期は0.22ドルの損)を市場予想との比較のため除いた値。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年2月1日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年10-12月期(2023/12)。2024年1-3月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年1-3月期以降の予想は2024年1月31日時点。
(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

<前回の当社決算>
【米国株決算速報】アマゾン・ドットコム(AMZN):生成AI需要拡大でクラウド回復の兆し、株価は+10.18%

<過去の米国株決算まとめ>
野村の米国株決算リンク集:2023年1-3月期・4-6月期決算

野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算

野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期

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