日経平均株価は、約34年ぶりに史上最高値を更新しました。図1は、グラフの薄い灰色の棒グラフが日経平均株価の終値です。2023年12月末、2024年1月末、2024年2月22日の3つの時点での株価を掲載しています。
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その間にあるのが、どのような銘柄や業種が、日経平均株価の上昇や下落に寄与しているのか、寄与度を分解してみたものです。2023年12月末から2024年1月末にかけては、小売業の好決算や円安によって輸出関連企業が上昇のけん引役になるなど、様々な要因が株高に寄与していました。
2024年2月22日までの日経平均株価の上昇については、半導体関連銘柄が大きく影響しています。加えて、情報通信サービスの上昇寄与の中で、AIに関連する半導体に関係の深い企業へ投資している大手企業が大きく貢献しています。
図2は、世界の半導体販売額の推移です。半導体市場は、パソコンやスマホ、サーバーなどの製品サイクルが3~4年周期で訪れることで、需給が山谷として現れる「シリコンサイクル」が存在します。現在はサイクルの谷を抜け、世界の半導体販売額の反転拡大が鮮明です。
野村證券は、半導体の販売額が、2022年のピークを2024年中にも超えると予想します。サイクルの平均的な期間から見て、半導体市場の成長は当面続くとみられるため、こうした成長期待が日経平均株価を押し上げているとみられます。
(野村證券投資情報部 小髙 貴久)
(注)画像はイメージです。