海外市場の振り返り

3月1日の米主要3指数は揃って続伸しました。発表された2月ISM製造業景気指数が47.8と市場予想49.5を下回り、前月の49.1から悪化しました。「新規受注」や「生産」、「雇用」などの項目が悪化し、景気の先行きに対する懸念が強まり、米国10年債利回りが前日から低下しました。米国株式相場は最高値圏にあることもあり、主力株の一角が売られ、NYダウは一時、前日比で下落する場面がみられるなど、上値の重い展開でした。一方、金利低下を受けて、成長期待の高い半導体株を中心に上昇したことから、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は、連日史上最高値を更新しました。

相場の注目点

日銀の3月金融政策決定会合(18-19日)に市場の関心が集まっています。日銀がマイナス金利解除など政策修正の条件として掲げる「賃金と物価の好循環の実現」を確認する上で、今週発表される日本の2月東京都区部消費者物価指数(5日)や1月毎月勤労統計(7日)、連合24年春闘要求集計結果(7日)は重要です。先週末3月1日の日経平均株価は、3営業日ぶりに史上最高値を更新しましたが、その一因となったのが円安進行でした。今週発表される統計を受けて、一段の円安・米ドル高が進行するか、注目されます。

本日のイベント

本日は、日本の10-12月期法人企業統計季報が発表されます。企業の設備投資の増加傾向が維持されるか注目です。引け後には、2月国内ファーストリテイリングの売上高が発表されます。

(投資情報部 澤田 麻希)

(注)データは日本時間2024年3月4日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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