米国市場の動向

米国主要3指数が揃って上昇

 23日の米国株式市場で、NYダウは前週末比+1.97%、S&P500指数は同+1.85%、ナスダック総合指数は同+1.59%となりました。NYダウとS&P500指数は2営業日続伸、ナスダック総合指数は4営業日ぶりの上昇となりました。この日の米国株は、ドイツの5月ifo企業景況感指数が市場予想を上回ったことなどによる欧州株上昇や、5月初旬からの大幅下落による自律反発もあり、寄り付きは上昇して取引を開始しました。また、バイデン米大統領が、中国製品に課している制裁関税の引き下げを「検討している」と述べたことから過度なインフレへの懸念が後退しました。さらにJPモルガン・チェースが米金利上昇による利ざや拡大から通期の業績見通しを引き上げたことなどを背景に金融セクターの上昇が目立ちました。

相場の注目点

日経平均先物CMEは前営業日の日経平均株価の終値を上回る

 日経平均先物CME終値は27,085円となりました。日経平均株価の前営業日終値(27,001円)を上回る水準です。23日に日経平均株価は2営業日続伸し、5月6日以来の27,000円台で取引を終えましたが、米国株高を受け節目を維持できるか注目されます。また、米国市場では、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマンサックスなどが上昇し、金融セクターの上昇幅が大きかったため、東京市場でも金融関連株の動向に注目されます。

「クアッド」首脳会談の協議に注目

 バイデン米大統領が就任以来初めて来日しています。本日は、日本が主催する日米豪印4ヵ国の枠組み「Quad(クアッド)」首脳会議です。「自由で開かれたインド太平洋」戦略の下、インド洋、太平洋を囲むアフリカ諸国やアジア諸国を含めた地域の安全保障や貿易などを通じた経済連携の強化についての協議が注目されます。

経済指標の発表が相次ぐ

 経済指標面では、本日24日に日本、米国、ユーロ圏の5月マークイットPMI(速報値)が発表されます。エネルギー価格の高止まり、サプライチェーン問題が続く中、米国の金利上昇の影響が注目されます。特に欧州ではウクライナ紛争による実体経済への影響が既にどの程度現われているのか注視されます。その他日本では、24日に4月全国・東京地区百貨店売上高が発表されます。3月にまん延防止等重点措置がすべての地域で解除され、消費がどの程度回復しているか、注目されます。

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