①日本:ドル円は147円台突破、今週から7-9月期決算発表がスタート

今週の振り返り

 米国株が大幅反発したことを受けて、14日の日経平均株価は、5営業日ぶりに反発しました。為替市場でドル円は一時、約32年ぶりに1ドル=147円台後半をつけました(10月14日10時時点)。

来週の展望

 経済統計では、18日に中国の7-9月期実質GDPと9月分の主要統計が発表されます。中国では、新型コロナ感染者数の再拡大による景気減速への懸念が高まっています。中国経済は、製造業の業績動向を見極める上でも重要です。

 主要企業の7-9月期決算発表が、20日のディスコを皮切りに始まります。円安進行や原材料価格高騰の業績への影響や各社の対応が注目されます。

(投資情報部 澤田 麻希)

②米国:企業決算ではドル高の影響や景気動向の見通しを確認

今週の振り返り

 金利先高観から週前半は軟調に推移した後、9月CPI発表後に米長期金利の上昇が一服したことを受けて反発しました。

来週の展望

 インフレ抑制のためにFRBが継続的な利上げを行うことで、米国が景気後退に陥る可能性が意識されています。地区連銀経済報告(19日)では、米国経済に対するFRBの現状認識を確認したいと思います。

 米企業の2022年7-9月期決算発表が本格化します。グローバル企業に関しては、直近進むドル高の影響を確認したいと思います。また、各社の2022年10-12月期の業績見通しの中で、会社側の景気動向に対する見通し等を確認していきたいと考えます。

(投資情報部 村山 誠)

③新興国:インドネシア中銀は利上げ姿勢を強めるか?

今週の振り返り

 米9月失業率が低下し、FRB高官らのタカ派的発言が相次いだ一方、日銀の緩和姿勢継続が示され、急速な円安ドル高となりました。新興国通貨は対ドルでは概ね軟調でしたが、対円ではまちまちな値動きとなりました。

来週の展望

 インドネシアでは20日に金融政策会合が開かれます。同国の9月CPIは政府の燃料への補助金削減の影響が出始め、前月から大幅上昇しました。9月金融政策会合で市場予想を上回る利上げを行い、通貨安を防ぐ姿勢を強めたため、より積極的な利上げが実施されるとみており、野村では10月0.50%ポイント、11月、12月に0.25%ポイントの利上げが実施されると予想します。

(投資情報部 岩崎 晴弥)

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