決算概要

調整後EPS実績は市場予想を上回る

米国時間4月18日寄り前に、医薬品、医療機器の製造を行うジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ US)が2023年1-3月期(2023.12期第1四半期)決算を発表しました。

売上高は247億ドル(前年同期比+5.6%)で、市場予想を4.6%上回りました。

調整後EPSは2.68ドル(前年同期比+0.4%)で、市場予想を7.0%上回りました。

ベビーパウダー関連の訴訟費用を69億ドル計上し、米国会計基準のEPSは0.03ドルの赤字となりました。

抗がん剤や手術用医療機器の売上高が堅調な一方、リウマチ薬で後発薬との競合が厳しいことを会社はコメントしました。

2023年12月期通期について会社は、買収や部門売却、為替、新型コロナワクチンなどの影響を除いた売上高成長率の見通しを従来の前年度比+4%から+5%に上方修正しました。同じく調整後EPS見通しを上方修正し、中間値は市場予想を1.3%上回りました。

売上高とEPSの推移

株価は下落

ジョンソン・エンド・ジョンソンの株価は、前日比2.81%安で引けました。訴訟費用が嵩んだことや、後発薬との競合に反応していると考えられます。なお、全部門で売上高が市場予想を上回ったことは、医療の状況が一段とコロナ禍前に戻りつつあるとともに、当社の競争力が高いためと考えます。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)データは日次で、直近値は2023年4月18日時点。
(注2)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年1-3月期(2023/3)。灰色はリフィニティブ集計による市場予想平均。2023年4-6月期以降の予想は2023年4月17日時点。
(注4)2023.12期(通期)見通しの市場予想比は会社見通しレンジの中間値が対象
(出所)リフィニティブより野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・岩崎 晴弥)

<前回の当社決算>
<米国株決算速報>ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ):株価は前日比変わらず、インフレと中国移動制限の影響は残るも改善へ

<過去の米国株決算まとめ>
野村の米国株決算リンク集:2022年8-10月期・9-11月期・10-12月期

野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算

野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期

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