本日引け後から16:00までに決算を発表した企業の内、野村カバレッジ銘柄の時価総額上位5銘柄について、実績とQUICKコンセンス、野村アナリスト予想(通期実績のみ)の比較を行いました。本日は以下の銘柄になります。

花王 (4452)
AGC (5201)
ミネベアミツミ (6479)
オリンパス (7733)
日本航空 (9201)

花王、コロナ特需の反動で減益に コンセンサス予想も下回る

 2021年1-3月期は、主力のコンシューマープロダクツ(化粧品及びトイレタリー)事業が減収となりました。コロナ禍により、前年同期に発生した衛生関連製品を中心とした需要拡大の反動で、さまざまなカテゴリーで市場が縮小しました。さらに、各国・地域で行われたロックダウンや緊急事態宣言の影響も受けました。

AGC、塩化ビニル樹脂が好調で大幅増益

 2021年1-3月期は、東南アジアにおける塩化ビニル樹脂、および建築用ガラスの販売価格上昇や、合成医農薬およびバイオ医薬品の受託件数増加により、前年同期比で増収増益となりました。

ミネベアミツミ、営業利益12.8%減 22.3期見通しは堅調

 2021年3月期は、主力のファンモーター向けボールベアリングや半導体デバイス、Nintendo Switch等ゲーム機器向け機構部品が好調だった一方で、航空機向けのロッドエンドベアリングやスマートフォン向け液晶用バックライト、自動車部品等の需要減が業績の下押し圧力となりました。

オリンパス、22年3月期営業利益は、構造改革費用がなくなり53%増の過去最高益見込む

 2021年3月期の内視鏡事業の売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響により、医療機関など顧客先への訪問の制限や商談の延期・中止など、販促活動に制約が生じたことなどにより減収となりました。同事業の営業損益は、内視鏡製品の自主回収に関する費用を計上したこと等により、減益となりました。2022年3月期は、全セグメントで増収を見込んでいることに加え、前期の事業構造改革費用等がなくなることから、53%の営業増益を予想しています。

日本航空、22年3月期業績予想は開示見合わせ

 当社は、グループの業績を継続的に比較・評価することに資する指標として「財務・法人所得税前利益」を表示しています。2021年3月期の同利益は、4月26日の業績予想修正並みの水準で着地しました。2022年3月期の業績予想に関しては、合理的な数値の算出が困難とし、開示を見合わせました。

(注1)本日引け後16:00までに決算発表した企業の内、野村カバレッジ銘柄の時価総額上位5銘柄のみ掲載している。すべてを網羅しているわけではない。QUICKコンセンサス、野村アナリスト予想は2021年5月7日時点。
(注2)画像はイメージ
(出所)日本経済新聞社、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成

・前日(5/6)の決算速報:<決算速報>任天堂、協和キリン、ミスミG、ヒロセ電、栗田工(5/6)

・今週の決算展望:<今週の決算展望>大手商社と鉄鋼メーカーの業績改善幅に注目

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