決算概要
売上高及びEPS実績は共に市場予想を上回る
米国時間4月28日寄り前に、石油メジャーの一角で、総合エネルギー・化学品事業を行うシェブロン(CVX US)が2023年1-3月期(2023.12期第1四半期)決算を発表しました。
売上高は市場予想を6.1%上回り、調整後希薄化後EPSは市場予想を4.2%上回りました。
原油価格の下落により、2023年1-3月期の売上高実績は前年同期比で減少しました。一方で、川下部門(石油精製や石油製品販売など)の利益率改善により、純利益、調整後EPSは増加しました。
配当増額を発表
シェブロンの会長兼最高経営責任者(CEO)であるマイク・ワース氏は「当社は好調な業績を上げ、株主に還元する現金を増やしている」と述べました。1株当たり約6%の増配を発表し、自社株買いの年間目標額を175億ドルへ引き上げました。また、同氏は「同時に、将来のエネルギー供給の拡大を支援するために、より多くの投資を行っている」と発表しました。 2023年1-3月期の設備投資は米国内での投資が増加し、前年同期比55%増でした。
売上高とEPSの推移
株価は小幅に上昇
シェブロンの株価は、前日比0.98%高で引けました。2023年1-3月期の売上高及びEPS実績が市場予想を上回ったことと、増配と自社株買いの増額の発表が好感されたと考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)
(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年4月28日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年1-3月期(2023/3)。灰色はリフィニティブ集計による市場予想平均。2023年4-6月期以降の予想は2023年4月27日時点。
(出所)会社発表、リフィニティブより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・岩崎 晴弥)