決算概要:2023年10-12月期(2024.9期第1四半期)

EPS実績は市場予想を上回った
米国時間1月25日引け後に、決済テクノロジー企業であるビザ(V US)が2023年10-12月期(2024.9期第1四半期)決算を発表しました。営業収益は市場予想を1.1%上回り、EPSは市場予想を3.2%上回りました。
海外取引手数料の伸びが鈍化、2024年1-3月期の営業収益見通しがやや市場予想を下回る
部門別営業収益では、海外取引手数料が市場予想を下回り、前年同期での成長率が+7.9%と2023年7-9月期の同+10.4%から鈍化しました。会社はアフターコロナでの海外旅行が増加から正常化しつつあり、2024年1月前半も同様の傾向が継続していると説明しました。
会社の2024年1-3月期営業収益見通しは市場予想をやや下回りました。
売上高とEPSの推移


株価は時間外取引で下落
ビザの株価は、前日比0.35%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比2.70%安の265.25ドルで推移しています(NY時間17:24)。
海外取引手数料の伸びの鈍化や、低調な2023年1-3月期の営業収益見通しに反応したためと考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年1月25日時点。
(注3)営業収益(事業会社の売上高にあたる決済手数料などから顧客特典費用を差し引いた収益)とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年10-12月期(2023/12)。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年1-3月期以降の予想は2024年1月24日時点。
(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)