海外市場の振り返り

2月2日の米国市場で米国株は続伸し、S&P500とNYダウは史上最高値を更新しました。

米1月雇用統計が堅調だったことで、景気後退懸念が和らぎました。非農業部門雇用は前月と比べ35.3万人増加と市場予想の18.5万人を大幅に上回り、過去2ヶ月分についても合計12.6万人分上方修正されました。平均時給は前年同月比+4.5%と予想を上回り、賃金インフレは前月から加速しました。

また、前日引け後に決算発表を行いSNS広告やAIなどの事業の好調を報告したメタ・プラットフォームズの株価が20%高となったことで、広告主である事業会社やIT企業の業績状況に対する安心感が広がりました。

相場の注目点

今週米国では、1月ISMサービス業景気指数が5日に発表されます。予想は52.0と、12月の50.6から上昇が見込まれています。景気のソフトランディングを占う意味で、景況感の改善は注目されます。

また、米共和党集会が、ネバダ州と米バージン諸島で8日に行われます。大統領選挙の共和党候補者選定は、トランプ前大統領の優勢が伝えられています。トランプ氏の公約「Agenda47」から踏み込んだ内容の主張があるかが注目されます。

FRB高官のコメントも注目されます。5日にアトランタ連銀ボスティック総裁、6日にクリーブランド連銀メスター総裁、7日にクーグラーFRB理事の講演が予定されています。1月のFOMCでは3月会合での利下げが示されなかった件や、米大手地銀ニューヨーク・コミュニティ・バンコープが商業用不動産ローンなどで貸倒引当金を積み増したことで米地銀問題が再燃した件に対するコメントが注目されます。

(投資情報部 竹綱 宏行)

(注)データは日本時間2024年2月5日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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